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藤田 隆明; JT-60チーム
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.3, p.87 - 93, 2000/00
JT-60Uにおいては、トカマクの定常運転の科学的実証に向けて高ポロイダルベータモードと負磁気シアモードの最適化を進めている。前者においては、圧力分布の最適化により高三角度配位にて規格化ベータ2.9、Hファクター2.2~2.4を維持した。定常性能は抵抗性のMHD不安定性により制限された。電子サイクロトロン波の入射による抵抗性不安定性の振幅の減少を観測した。負磁気シアモードにおいては、等価核融合エネルギー増倍率0.5を0.8秒間維持した。維持時間は安全係数の極小値が2となった時に発生するコラプスにより制限された。高三角度の負磁気シアHモードにおいて、自発電流による負磁気シア配位の維持を実証し、定常的な圧力分布及び電流分布の下でHファクター3.6、規格化ベータ2を2.7秒間維持した。Hモードプラズマへのアルゴンガスの入射により、グリンワルド密度の70%の高密度領域においてHファクター1.4を得た。
諫山 明彦; 鎌田 裕; 小関 隆久; 井手 俊介
Proceedings of 10th International Toki Conference on Plasma Physics and Controlled Nuclear Fusion (ITC-10), p.94 - 98, 2000/00
JT-60Uでは加熱分布や圧力分布を最適化することにより、高Hモードプラズマを長時間維持するのに成功しているが、値が高い領域では抵抗性不安定性が発生し閉じ込め性能が劣化する。この不安定性は、(1)密度が低いほど発生しやすい、(2)値が高いほど発生しやすい、(3)不安定性飽和時の磁場揺動の振幅は値とともに大きくなるなどの特徴がある。これらの特徴は新古典テアリングモードの特徴と似ていて、特に(2)と(3)は古典的なテアリングモードとは逆の傾向を示す。理論計算の結果でも本抵抗性不安定性は新古典テアリングモードの性質を示すことがわかった。また、1999年、電子サイクロトロン(EC)波を入射して不安定性を安定化する実験を行った。ECE計測装置で同定した不安定性発生場所にEC波が吸収されるように入射角を調節した結果、特定の放電で磁場揺動の振幅と磁気島付近の電子温度揺動が減少することを観測した。
竹田 辰興; 伊藤 公孝; 安積 正史; 栗田 源一; 滝塚 知典; 徳田 伸二; 常松 俊秀; 津田 孝; 伊藤 早苗*; 松浦 俊彦*; et al.
JAERI-M 9466, 34 Pages, 1981/04
種々の観点からINTORプラズマの安定性を調べた。本報告書で考えられている不安定性は、位置不安定性、低nキンク・モード、低n内部不安定性、高nバルーニング・モード不安定性および抵抗性不安定性である。ベータ値最適化の点からパルーニング・モード不安定性が重要であることを考えて、これについては詳しく調べた。バルーニング不安定性の第2安定領域に存在する非常にベータ値の高い平衡の実現可能性も示した。INTORプラズマの挙動を包括的に理解するために、MHD的および粒子運動論的手法の両方を用いて解析が行われた。